しじみにはオルニチンをはじめ、タウリン、コハク酸、ビタミンB群や鉄分など健康に役立つ成分がたくさん含まれています。そんな栄養がたくさん含まれたしじみを、おいしく手軽に食べるためにおすすめの調理方法が、しじみの味噌汁です。しじみの味噌汁のメリットについてご紹介します。
しじみの汁の旨味はおいしいだけではない
「あさりは身を食べ、しじみは汁を飲む」と言われるように、しじみは汁にしていただくのが一番と言われています。しじみの味噌汁の旨味の正体は、コハク酸という旨味成分です。コハク酸は主に貝類に多く含まれる有機酸で、昆布や野菜などに含まれるグルタミン酸、魚や肉類に含まれるイノシン酸と同じ旨味成分の一種とされています。クエン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸には整腸作用、殺菌作用、食欲増進作用がありますので、おなかの調子がすぐれないときや食欲が落ちているときに積極的に摂りたいですね。また、コハク酸に関しては広島大学の研究でがん細胞の増殖を抑制する効果があることが発見されています。
他にも栄養がたくさん
しじみに含まれている栄養はコハク酸だけではありません。肝臓をサポートするほか美容にも役立つオルニチン、疲労回復に効果が期待できるタウリンもしじみの味噌汁には溶け込んでいます。さらに脂質の代謝に使われるビタミンB2、貧血予防と改善に効果のあるビタミンB12と鉄分も摂取できますので、しじみのお味噌汁は最後まで飲むとよいでしょう。
味噌で栄養アップ
しじみの旨味と栄養がたっぷり溶け出した汁に味噌を加えることで、さらに栄養アップが期待できます。味噌の主原料である大豆は「畑の肉」と呼ばれるほどたんぱく質が豊富な食品です。発酵することでさらにアミノ酸やビタミンが生成されるため、大豆よりも栄養的に優れていると言えるでしょう。アミノ酸やビタミンをはじめ、炭水化物、脂質、灰分、ビタミン、カリウム、マグネシウム、繊維質などが味噌を追加することで摂取できます。しじみの旨味を味わうお吸い物もいいですが、栄養を考えると味噌汁にする方がおすすめです。
しじみの味噌汁の効果は、嬉しいことにインスタントでも変わらないとされています。オルニチンの含有量を高めたものや、減塩タイプのものも発売されています。忙しい朝や、メニューにもう一品加えたいときの候補にしじみの味噌汁を加えてみてください。