健康に役立つ栄養素がたくさん含まれており、万人におすすめできる素材であるしじみ。肝機能サポートの効果が期待できることから、お酒を飲まれる方向けの印象を持たれているかもしれません。しかし、しじみから期待できる効果はそれだけではありません。お酒を飲まない未成年の方たちにもおすすめできる理由の一つに、グリコーゲンが多く含まれていることが挙げられます。しじみに含まれるグリコーゲンについてご紹介します。
グリコーゲンとは
多糖類に分類されるグリコーゲンは多数のブドウ糖から成り立っています。1856年にフランスの生理学者クロード・ベルナールによって発見・命名されました。
動物のエネルギー源
グリコーゲンは、動物における炭水化物の貯蔵形態のひとつであり、肝臓と筋肉で合成および貯蔵されています。ブドウ糖が複数連なった形状であることからすぐにエネルギーとして利用しやすいため筋肉では筋収縮のエネルギー源として使われます。
肝臓のグリコーゲンは血糖値調整の役割も
人体に存在する糖類のほとんどはグリコーゲンとして存在しています。肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、空腹などで血糖値が下がってきた場合にブドウ糖を放出し、活動に必要なエネルギーを供給します。
グリコーゲンの効果
人体で合成・貯蔵されているグリコーゲンですが、摂取することでどのような効果が期待できるのでしょうか。
疲労回復
人体で速やかにエネルギーとして使われるのはブドウ糖などの糖分です。糖分が不足すると疲れやすくなり、また体力の回復も遅くなってしまいます。エネルギー源であるグリコーゲンを摂取することにより疲労しにくい身体つくりや疲労回復の促進が期待できます。
集中力向上
脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖です。脳に十分なブドウ糖が供給されることにより脳が活性化されその機能が発揮されるのです。受験勉強の時など集中力・記憶力が特に必要とされるときはブドウ糖をしっかり摂取しましょう。多数のブドウ糖から成り立っているグリコーゲンの摂取ももちろん効果的です。
しじみに含まれるグリコーゲン
カキやホタテ、しじみなどの二枚貝にはグリコーゲンが豊富に含まれていることが知られています。しじみに含まれているグリコーゲンは普段は身の中で貯蔵されていますが、外部の塩分濃度が変化した時などは分解されアラニンやコハク酸を合成する元となります。これにより浸透圧を調整することでしじみの生命維持に欠かせない役割を担っているのです。
以上のように、疲労回復、脳の活性化にも役立つグリコーゲンがしじみには豊富に含まれています。グリコーゲンは夜寝ている間にも消費されていきますから、朝食にしじみ汁などは特におすすめです。ぜひ試してみてください。