オルニチンをはじめ、ビタミンB群や鉄分、各種アミノ酸など健康に役立つ成分がいっぱいのしじみですが、生鮮で購入すると日持ちしないのが難点ですね。それに加えて砂抜きの手間がかかりますので、手が出しにくい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。手軽にしじみを取り入れる方法のひとつとしては、冷凍しじみがありますが、もうひとつ、乾燥しじみもあります。乾燥しじみにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
省スペース、高い保存性
乾燥しじみの一番のメリットは、乾物ならではの省スペースと高い保存性と言えるでしょう。乾燥しじみでは砂抜き後、殻を除いて身の部分のみを乾燥させていますので、栄養のある部分だけが凝縮された形になっています。もちろん常温で保存できて数か月は日持ちするものがほとんどです。
乾燥しじみならではの食べ方も
乾燥しじみの中には味付けされたものも多くあります。生姜と醤油などで味付けをすることで臭みを消して保存性を高めているものは、炊き込みご飯やスープ、炒飯の具などに手軽に使えるほか、そのまま食べてもおいしいのでお酒のおつまみとしても人気があります。珍味として味付けがしっかりされているもの、素材の味を活かして薄味に仕上げているものなど様々です。
乾燥しじみは原産国に注意
生鮮や冷凍にはないメリットのある乾燥しじみですが、ひとつ注意点があります。それは原材料のしじみが外国産である場合が多い点です。現在の日本の法律ですと、原材料が外国産であっても、国内で加工されている場合は国産と表記することができてしまうのです。良心的な販売店は原材料:外国産、加工:国内 のように分けて表記していますが、生産地について表記の無い場合、あるいは国内工場で加工、というような表記のみの場合はできれば原産国について確認した方が良いでしょう。
外国産しじみは過去に有毒物質が検出されたことも
しじみは、生息域の珪藻類などの植物プランクトンや有機物を食べていますので、その品質が水質に影響されやすい食材と言えます。中国産、韓国産のしじみはそれぞれ過去に有害物質が検出され、厚生労働省より検査対象の通達が出されています。外国産のしじみである場合はどこの国のものかも併せて確認しておきたいところです。
乾燥しじみは通常の店頭で見かけることは少なく物産展や通販での購入が多いようです。生鮮や冷凍にはないメリットがありますので、機会があればぜひ試してみてください。