スーパーなどの鮮魚売り場でいつでも簡単に手に入るしじみですが、日持ちしないのが難点と感じる方も多いのではないでしょうか。使いたいときに使える冷凍タイプのしじみが多く販売されていますが、冷凍しじみのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
保存性が格段にアップ
冷凍しじみの最大のメリットは、保存性が飛躍的に良くなるということと言えるでしょう。生の場合数日でダメになってしまうしじみも、冷凍保存すれば家庭用冷凍庫でも数か月は美味しい状態で保存できます。たくさん買ってきたしじみを冷凍保存する場合は、必ず砂抜きをするようにしましょう。冷凍した後からでは砂抜きできなくなってしまうためです。
保存性が高いゆえに、お取り寄せも楽しめる
冷凍することで保存性が高まりますので、特定の産地で獲れたしじみを冷凍状態で販売しているところがたくさんあります。多くの場合漁獲された日に砂抜きをして急速冷凍していますので、冷凍庫から取り出してすぐ料理に使えますし、産地別の食べ比べを楽しむこともできます。
冷凍することで成分もアップ
冷凍しじみのメリットは保存性の良さだけではありません。冷凍することで、栄養成分とうま味がアップすることがわかっています。
オルニチンが8倍に
しじみをマイナス4度で冷凍し、20時間後に含まれているオルニチンの量を測定したところ、8倍に増えているという実験結果が出ています。オルニチンは肝機能サポートで有名ですが、他にもコラーゲンの合成を促したり、成長ホルモンの分泌を促進したりといった働きが確認されています。冷凍することでオルニチンが激増するのは、現在のところ他の二枚貝、ホタテ、アサリ、ハマグリなどでは確認されていないしじみだけの現象です。
うま味がとけだしやすくなる
しじみを冷凍することで身の細胞組織が破壊されてコハク酸などのうま味成分が流れ出しやすくなります。冷凍のしじみを使うことで煮出した汁のうま味がアップすると言えますので、冷凍しじみは汁もの料理に特におすすめです。
生のしじみのプリッとした身の食感にはかないませんが、冷凍しじみにもメリットがいっぱいです。特にオルニチンが増えるという現象は、オルニチンの摂取のためにしじみをメニューに取り入れようとしている方には見逃せない情報ですね。しじみは日持ちしないから、となかなか手が出せなかった方も、冷凍することでしじみを上手に活用されてみてください。