しじみに含まれるオルニチンから、健康にいいらしい―そう聞いたことのある方は結構いらっしゃると思います。オルニチンを摂りたいから、しじみをメニューの中に入れてみようかな、と思った時に気になるのがしじみに含まれるオルニチンの量です。しじみにはどのくらいのオルニチンが含まれているのでしょうか。
しじみにはアミノ酸がいっぱい
昔から健康に良いとされてきたしじみですが、アミノ酸とビタミンB12が特に多く含まれています。アミノ酸は旨みの成分ですので、しじみ汁が旨みたっぷりでおいしいのはアミノ酸が多く含まれている証なのですね。
オルニチンは非必須アミノ酸である遊離アミノ酸の一種
オルニチンは、アミノ酸の一種です。アミノ酸と聞くと、たんぱく質の中に存在するものというイメージが強いかと思いますが、たんぱく質にならずに体内で重要な働きをするアミノ酸もあります。遊離アミノ酸と呼ばれ、アミノ酸の形のまま体内で機能しているものです。オルニチンは、肝臓や筋肉にとどまらず血液中を循環する遊離アミノ酸に分類されています。また、アミノ酸のうち体内で合成できないため食品から摂取する必要があるものを必須アミノ酸、そうでないものを非必須アミノ酸と呼びますが、オルニチンは非必須アミノ酸です。
オルニチン量はしじみがダントツ
では、しじみにはオルニチンがどのくらい含まれているかというと、100gあたり10.7~15.3mgと言われています。しじみ100g分というと約35個相当になりますので、具だくさんのしじみ汁一杯分が目安になります。他にオルニチンが多く含まれている食品にはエノキダケがありますが、100gで14.0mg含まれているとされ、およそ1.2袋相当になります。その他の食品となると含まれる量はがくんと減り、チーズですと100gあたり0.8~8.5mg、これはスライスチーズで約5枚分です。
このように、オルニチンを効率よく摂るためにはしじみがよい、というイメージは正しいと言えそうですね。他の食品と比べても、しじみ汁など毎日の食事に手軽に取り入れやすいですし、しじみは年間を通して安定的に漁獲されており、値段も比較的安価ですので、オルニチン摂取のために意識的にしじみをメニューに組み込むと良いかもしれません。